テーマ

C.文化・芸術を学ぶ

制度種別

単位互換/京カレッジ

受講形態(京カレッジ)

科目等履修生・聴講生

科目コード

C323

科目名

音楽学特講c

開講大学名

京都市立芸術大学

学内科目コード

17012100

学内科目名

音楽学特講c

連絡先

教務学生課音楽教務担当
music@kcua.ac.jp

担当教員

池上 健一郎(音楽学部 教授)

開講期間

2024年9月26日(木)~2025年1月16日(木)
4講時 14時45分〜16時15分(毎週木曜日)
授業は履修許可後に本学の学務システムから確認してください。

開講曜日・講時

木・4

単位数

開講期

後期・秋学期

授業形態

対面授業(オンキャンパス)

遠隔授業として実施する

実施しない

「英語で学ぶ科目」として実施する

実施しない

受講料
(単位互換履修生は不要)

入学料:28,200円 授業料:科 28,800円 聴 28,800円

対象年次

2回生以上(音楽学専攻は1回生以上)

授業定員

50

単位互換定員

5

京カレッジ定員

5

会場

科目開講校キャンパス

試験・評価方法

毎回の小課題(30%)、および学期末レポート(70%)によって評価する。
(実技専攻生、音楽学専攻生、単位互換生で評価の基準は異なる。)

超過時の選考方法

書類選考

別途負担費用

その他特記事項

各回の内容や取り上げる作品は、受講者の理解度や関心に応じて柔軟に変更する予定。
Googleclassroomへは履修登録後にこちらから招待します。

低回生受講推奨科目

講義概要・到達目標

【授業目的】
1)ブルックナーの経歴や作曲スタイルについての基本的な情報を把握したうえで、その交響曲作品の特徴を具体的に理解する。
2)ブルックナーの交響曲を、西洋音楽史やジャンル史、文化史の文脈の中に適切に位置づけることで、19世紀後半のオーストリア特有の創作と受容に関する問題への理解を深める。

【授業概要】
今年が生誕200年のメモリアルイヤーにあたる、アントン・ブルックナー(1824~1896)の交響曲を扱う。ブルックナーがたどったキャリアや交友関係にも触れつつ、代表的な交響曲作品をいくつか取り上げ、その創作の特徴や傾向について講義する。また、ブルックナーと関係の深いベートーヴェンやワーグナー、ブラームスの音楽についても触れる予定。

【履修上の注意】
・授業で取り上げる楽曲の音源や楽譜、資料はGoogle Classroomにもアップロードしますので、予習、復習をして各自理解を深めること。
・単なる名曲鑑賞の授業ではない。主体的に音楽を聴き、考える姿勢を強く期待する。

講義スケジュール

第01回 イントロダクション:アントン・ブルックナーとは? 
    授業のイントロダクションとして、ブルックナーについての基本的な情報を紹介する。 
第02回 ブルックナーの生涯と創作(1):リンツからウィーンへ、オルガニストから交響曲作家へ 
    交響曲作品を理解するための前提として、ブルックナーの生涯とキャリアについて概観する。 
第03回 ブルックナーの生涯と創作(2):ウィーンでの挫折と栄光 
    交響曲作品を理解するための前提として、ブルックナーの生涯とキャリアについて概観する。 
第04回 ブルックナーの交響曲概説(1):形式、主題作法、声部書法、リズム法、管弦楽法 
    ブルックナーの交響曲作品に共通する様式的な特徴について具体的に説明する。 
第05回 ブルックナーの交響曲概説(2):創作と改訂との関係 
    ブルックナーは、すでに完成した交響曲もたびたび改訂し、当初とは異なる姿に変えていった作曲家である。
    彼特有の創作と改訂との関係について概観する。 
第06回 《交響曲第3番「ワーグナー」》:リヒャルト・ワーグナーへの傾倒? 
    《交響曲第3番》は、リヒャルト・ワーグナーに献呈した、彼のキャリアの中でもひとつの転機となった作品である。
    その様式的な特徴やワーグナーとの関係性について考える。 
第07回 《交響曲第4番「ロマンティック」》:ブルックナーの標題交響曲? 
     ブルックナー自身が「ロマンティック交響曲(Romantische Symphonie)」と呼んだ《交響曲第4番》は、彼の交響曲作品の中でも異彩を放っている。
    その特徴について、具体的に見てゆく。 
第08回 ブルックナーの異稿問題について 
    ブルックナーは、完成した交響曲でも時を置いて改訂する傾向があるため、ひとつの交響曲に対して複数の稿(ヴァージョン)が存在する。
    《第3》や《第4》を例に、それぞれの稿の違いや特徴について概観する。 
第09回 《交響曲第5番》:対位法の金字塔、または「第九」へのオマージュ? 
    《交響曲第5番》は、ブルックナーの中でも、とりわけ対位法的な書法が徹底して用いられている作品である。
     その特徴や交響曲全体の構想について、具体的に見てゆく。 
第10回 《交響曲第7番》:国際的名声への扉 
    《交響曲第7番》がライプツィヒで初演され、大きな成功を収めたことで、ブルックナーはようやく交響曲作家として認められることになる。
     この記念すべき作品が持つ特徴について、具体的に見てゆく。 
第11回 《交響曲第8番》:自信と絶望のはざまで 
    《交響曲第7番》の成功の後、満を持して作曲した《交響曲第8番》は、ブルックナーが完成させた最後の交響曲である。
     彼が交響曲というジャンルで実現したかった構想について、具体的に見てゆく。 
第12回 《交響曲第9番》:新たな次元へとたどり着いたブルックナーの「白鳥の歌」 
    《交響曲第9番》は、ブルックナーが死の直前まで作曲していたものの、第4楽章が未完に終わってしまった作品である。
    ブルックナーが最後の交響曲でたどり着いた前衛的な音響世界の一端を見てゆく。 
第13回 音楽史の中のブルックナー、時代の中のブルックナー 
    音楽史や時代の大きな流れの中で捉えると、ブルックナーという作曲家はどのような存在だったのか。
    授業の締めくくりとして、この問いについて受講者とともに考えてゆく。 
第14回 まとめ・総括 
第15回 まとめ・総括

教科書

参考書

根岸一美『ブルックナー』(音楽之友社、2006年)
ハンス=ヨアヒム・ヒンリヒセン『ブルックナー交響曲』髙松佑介訳(春秋社、2018年)

出願開始

出願終了

承認結果公開日

2024-04-12 05:00:00