テーマ
制度種別
受講形態(京カレッジ)
科目コード
科目名
開講大学名
学内科目コード
学内科目名
西洋美術史1(ネーデルラント総督の美術コレクション)
連絡先
教務学生課 美術教務担当
fineart@kcua.ac.jp
担当教員
開講期間
前期・月曜・1限
2024年4月15日(月)~2024年8月5日(月)の毎週月曜日
1限(9:00~10:30)
※ 授業日は履修許可後に、本学の学務システムから確認してください。
開講曜日・講時
単位数
開講期
授業形態
遠隔授業として実施する
「英語で学ぶ科目」として実施する
受講料
(単位互換履修生は不要)
(単位互換履修生は不要)入学料:28,200円 授業料:28,800円
対象年次
授業定員
単位互換定員
京カレッジ定員
会場
試験・評価方法
授業への取り組み(受講チェック票の所見):40%、中間小課題:20%、学期末レポート:40%
超過時の選考方法
別途負担費用
その他特記事項
授業は原則として対面で行います。一部、資料の提供などにGoogle Classroomの機能を活用します。
※ 西洋美術史概説2を受講済みであるか、西洋美術史通史の知識がある程度あることが望ましい。
Google Classroomへは履修登録後にこちらから招待します。
低回生受講推奨科目
講義概要・到達目標
【授業概要】ネーデルラント総督という、スペインとネーデルラントの間に立った複雑な代理統治者の美術コレクションについて、時系列順に学んでいきます。単に収集品を知るだけではなく、宮廷芸術家との関係性や、芸術家に期待された役割、文化的アイデンティティの表象としての美術コレクションの機能など、多角的な視点から現象を見るように努めます。授業は、スライド(PPT)で作品画像を映して詳細に吟味しながら進めます。
【授業の目的】ネーデルラント総督という、現在のベルギーを統治した地位の人物たちの美術コレクションを取り上げ、その時代の美術の諸相を詳しく知ることが本授業の最も基本的な目的です。通史ではなく、特定の時代・地域の現象を多角的に深く知ることにより、文化を支える諸条件についての理解を深めます。
【到達目標】上述の内容の授業を通じ、まずは素材として提供した事項や情報を十分に習得してもらうことを目標とします。また受講者の専攻を問わず、造形芸術作品の特徴を言語化する能力を高めることも目標です。
そうしたことから、この授業は、ディプロマ・ポリシーに定められた「芸術に関わる幅広い視野と専門的な知識の修得」に繋がるものであると同時に、こうした素材を思考材料とした中間小課題や学期末レポートの作成を通じて、受講者各自に「柔軟な思考力の涵養と独自の発想力を磨くこと」を期待するものです。
講義スケジュール
第01回 イントロダクション ネーデルラント総督とは
本授業で取り上げるネーデルラント総督とはそもそもどういった地位なのか、また何故このテーマを取り上げるのかを説明し、本授業の意義を確認します。
第02回 マルグリット・ドートリッシュのコレクション(1)
スペイン王カルロス1世の叔母であったマルグリット・ドートリッシュの美術コレクションについて、その全体像や収集品を中心に学びます。
第03回 マルグリット・ドートリッシュのコレクション(2)
マルグリットと芸術家との関係性等について、とくにデューラーとの関わりに焦点を当てて具体的に検討します。
第04回 ハンガリーのマリアのコレクション(1)
カルロス1世の妹であったハンガリーのマリアの美術コレクションについて、その全体像や収集品を中心に学びます。
第05回 ハンガリーのマリアのコレクション(2)
カルロス1世と芸術家たちの付き合い、ならびにハンガリーのマリアの宮廷画家たちとの関係性なども見ながら、ネーデルラント美術のプロモーターとしてのマリアの働きについて考察します。
第06回 動乱の時代と美術
フェリペ2世への譲位後に起こった反乱や、当時のネーデルラント総督が置かれた政治的状況について確認します。また、南北のネーデルラントに宗教・文化が分断されていく過程についても概観し、歴史的な全体像をとくに美術史的な観点から確認します。
第07回 パルマのマルガレータのコレクション(1)
これまであまり内実が明らかになってこなかったパルマのマルガレータの美術コレクションについて紐解きます。
第08回 パルマのマルガレータのコレクション(2)
パルマのマルガレータの登用した宮廷画家や、彼女の肖像画を中心に、マルグリット、マリアら初期のネーデルラント総督のコレクションとの比較等を行います。
第09回 ルドルフ2世、フェリペ2世のコレクション
ネーデルラント総督の近親者でもある他国の宮廷のコレクションについて、比較のために概観し、理解を深めます。
第10回 アルベルトとイサベラのコレクション(1)
共同統治に当たったアルベルトとイサベラの美術政策とコレクションについて、まずは全体像と地元作家の登用状況を確認します。
第11回 アルベルトとイサベラのコレクション(2)
ヤン・ブリューゲル(父)の作品を中心に、アルベルトとイサベラの宮廷における美術の機能や役割を紐解いていきます。
第12回 アルベルトとイサベラのコレクション(3)
芸術家としてのみならず、総督やスペイン王の相談役としても活躍したルーベンスと、ネーデルラント総督夫妻の関係性について、具体的な作品を挙げながら見ていきます。
第13回 レオポルト・ヴィルヘルムのコレクション(1)
オーストリア・ハプスブルク家の出身であるレオポルト・ヴィルヘルムのコレクションについて、その収集の特徴を確認します。
第14回 レオポルト・ヴィルヘルムのコレクション(2)
レオポルト・ヴィルヘルムのコレクションの記録(ギャラリー画やカタログ化)について、その内実を具体的に紹介します。そのうえで、コレクションの視覚化とその表象の意図について考察します。
第15回 総括
ここまでのコレクションの展開や特徴の変遷について振り返り、総督のジェンダー、政治的役割、各国美術のイメージや政治的表象におけるその利用など、ネーデルラント総督の美術コレクションの考察において特に考えるべき諸論点について検討します。
教科書
使用しません。classroomを通じて資料を配付します。
参考書
出願開始
出願終了
承認結果公開日