テーマ
制度種別
受講形態(京カレッジ)
科目コード
科目名
開講大学名
学内科目コード
学内科目名
連絡先
教務学生課 美術教務担当
fineart@kcua.ac.jp
担当教員
開講期間
前期・月曜・1限
2025年4月11日(金)~2025年8月5日(火)の毎週月曜日
1限(9:00~10:30)
※ 授業日は履修許可後に、本学の学務システムから確認してください。
開講曜日・講時
単位数
開講期
授業形態
遠隔授業として実施する
「英語で学ぶ科目」として実施する
受講料
(単位互換履修生は不要)
(単位互換履修生は不要)入学料:28,200円 授業料:28,800円
対象年次
授業定員
単位互換定員
京カレッジ定員
会場
試験・評価方法
授業への取り組み(受講チェック票の所見):50%、学期末レポート:50%
履修規程に定める「評点」に則り評価します。
超過時の選考方法
別途負担費用
その他特記事項
授業は原則として対面で行います。一部、資料の提供などにGoogle Classroomの機能を活用します。
※ 西洋美術史概説2を受講済みであるか、西洋美術史通史の知識がある程度あることが望ましい。
Google Classroomへは履修登録後にこちらから招待します。
低回生受講推奨科目
講義概要・到達目標
【授業概要】レンブラント、フェルメールらが活躍したオランダ17世紀の絵画論を紹介します。実際にテクストの抜粋を読み、画家たちがどのような基準や観点から作品や制作を捉えていたかを考察します。読解対象のテクストは日本語訳を配付します。併せて、その言説を踏まえて考察可能な作品をスライド等で提示し、同時代の理論を踏まえた作品の理解を試みます。
【授業の目的】実際に当時の絵画論を読むことを通じて、作品をより深く理解するとともに、画論の歴史に対する意識や視座をもつための素材を提供することを目的とします。西洋近世絵画において論点となっていたトピックを知り、それに基づいて絵画を見るということも試みます。通史ではなく、特定の時代・地域の現象を多角的に深く知ることにより、文化を支える諸条件についての理解を深めます。
【到達目標】上述の内容の授業を通じ、まずは素材として提供した事項や情報を十分に習得してもらうことを目標とします。また受講者の専攻を問わず、造形芸術作品の特徴を言語化する能力を高めることも目標です。
そうしたことから、この授業は、ディプロマ・ポリシーに定められた「芸術に関わる幅広い視野と専門的な知識の修得」に繋がるものであると同時に、こうした素材を思考材料とした中間小課題や学期末レポートの作成を通じて、受講者各自に「柔軟な思考力の涵養と独自の発想力を磨くこと」を期待するものです。
講義スケジュール
第01回 イントロダクション
本テーマを選択した理由や、この観点から美術史をたどっていくことの意義について説明します。
第02回 カーレル・ファン・マンデル『絵画の書(画家の書)』1
17世紀初頭に執筆されたオランダ17世紀で最も重要視されてきた美術書『絵画の書(画家の書)』を取り上げ、まずはその概要と執筆目的等を紹介します。
第03回 カーレル・ファン・マンデル『絵画の書(画家の書)』2
『絵画の書(画家の書)』の第2書から4書は画家の伝記で構成されています。この回では、画家伝の歴史を繙きつつ、理論の具現化としての「伝記」という形式についても考察していきます。
第04回 カーレル・ファン・マンデル『絵画の書(画家の書)』3
ファン・マンデルが抱いていたと思われる、イタリア美術理論に対抗して自らの絵画観や評価軸を打ち立てていこうとする試みについて、具体的に見ていきます。
第05回 フィリップス・アンゲル『絵画芸術礼賛』
1642年にレイデンで出版された小冊子を読み解き、オランダ17世紀中葉の絵画観や評価基準について理解を深めます。また、画家たちが理論や言説を、自身の地位向上のために駆使していたという状況についても見ていきます。
第06回 素描帖(Tekenboek)系統の手引書・マニュアル本
美術書のなかで、より実践的な内容をもつ手引書やマニュアルの例を見ていきます。併せて、当時の美術教育や工房での実践についても基本的な知識を知り、かつそうした環境でのこうした書物の活用のされ方について考察します。
第07回 サミュエル・ファン・ホーホストラーテン『絵画芸術の高き学堂への手引き』1
レンブラントの弟子でもあった画家、サミュエル・ファン・ホーホストラーテンが執筆した『絵画芸術の高き学堂への手引き』(1678年)を取り上げます。まずはこの画家についてその作品や特徴を紹介し、著作のあらましを概説します。
第08回 ファン・ホーホストラーテン『絵画芸術の高き学堂への手引き』2
同書の中から、受講者の興味の高い部分を選択してその内容を一緒に読み解いていきます。併せて、同時代の実制作との関連性についても考察します。
第09回 ファン・ホーホストラーテン『絵画芸術の高き学堂への手引き』3
同書に見られるアジアへの言及を拾い上げ、当時の東洋美術に対する関心や知識について検討します。
第10回 ヘラルト・デ・ライレッセ『大絵画本』1
画家ヘラルト・デ・ライレッセの人生や画業について紹介します。併せて、当時のオランダにおける演劇や文学にも触れる予定です。
第11回 デ・ライレッセ『大絵画本』2
『大絵画本』の構成や内容を紹介し、同書に反映された価値観や評価基準を同時代の作品と照合しながら詳しく見ていきます。
第12回 風景画論
ここまでは、書籍ごとに内容の検討を行ってきましたが、この回はジャンル論の一例として風景画をめぐる言説を取り上げ、風景画論を通史的にたどるということを試みます。受講者の興味次第では、静物画論、肖像画論等に変更する可能性もあります。
第13回 他国の美術理論との比較
ここまで見てきたオランダ17世紀美術理論に対して、イタリアやフランス等の状況や美術論の内容はどのようなものであったのか、総論的にはなりますが、比較を通じて学びます。
第14回 美術用語と作品 ー理論と実践を対比してー
美術について書く/語る際に用いられる独特の用語やその変遷を取り上げ、実際の作品と見比べるなどの作業を行いながら、理論と実践の関係性について考察します。
第15回 総括
オランダ17世紀の美術理論や他国との比較、実作との照合を経て、改めて見えてきた美術理論、あるいは美術を言語化することの特性や意義、あるいは問題点について考察します。
教科書
使用しません。classroomを通じて資料を配付します。
参考書
出願開始
出願終了
承認結果公開日