テーマ
制度種別
受講形態(京カレッジ)
科目コード
科目名
開講大学名
学内科目コード
学内科目名
連絡先
教務課
TEL 0774-25-2426
FAX 0774-25-2498
担当教員
開講期間
2024年04月05日(金)~2024年07月19日(金)
3講時 13時00分~14時30分(毎週金曜日)
※休講 2024年05月03日(祝・金)
開講曜日・講時
単位数
開講期
授業形態
遠隔授業として実施する
「英語で学ぶ科目」として実施する
受講料
(単位互換履修生は不要)
対象年次
授業定員
単位互換定員
京カレッジ定員
会場
試験・評価方法
学期末試験/Final Examination: 80%
試験
平常点評価/Performance in Class: 20%
毎回の授業におけるコミュニケーションペーパーの提出
超過時の選考方法
別途負担費用
その他特記事項
教室については、決定次第、「お知らせ」へ掲示します。不明な点があれば連絡先まで問い合わせください。
低回生受講推奨科目
講義概要・到達目標
講義授業の概要/Course Outline
日本に暮らす外国人の数は320万人を超えています(2023年6月末現在)。京都市の人口が約114万人ですから、その2倍以上になります。みなさん、その実感がありますか。もし無いとしたら、なぜなのでしょう。在留外国人の多くは、地方の工場や農村、漁村、
港湾や建設現場で働いていて、わたしたちが日常生活のなかで出会う機会があまりないため、よく「見えない」のです。しかし、少子高齢化が進む今、彼らの労働力は日本経済に不可欠なものとなっています。日本政府は、「技能実習制度」や「特定技能制度」を見直し、さらに多くの外国人材の導入を目指しています。また、2024年には観光のために来日する外国人すなわちインバウンドが、3300万人になると推計されています。日本の人口が約1億2千万人ですから、その約4分の1に相当します。実際、すでに多くの外国人がお土産屋さんやホテルなどで働いていますし、外国資本の宿泊施設や旅行社もたくさんあります。保育園や小学校では、外国にルーツをもつ日本生まれの子どもたちも、増えてきています。日本はすでに、多文化社会なのです。日本に暮らす外国ルーツの方々の生活や仕事現場が「見えない」からといって、「見ない」ままでよいのでしょうか。
そもそも日本には、アイヌや琉球の伝統的な文化があります。彼らの民族文化は、レスペクトされてきたでしょうか。母語や宗教、習慣の違いをこえて互いの文化を尊重しあい、だれもが住みやすく暮らしやすい多文化共生の社会をつくっていくにはどうしたらよいでしょう。オーストラリアやカナダのように、多文化共生をナショナル・アイデンティティとして掲げている国から学ぶことも多いと思います。講義をとおしてみんなで考えていきましょう。
また、多文化共生は、心や体に障害がある方やLGBTQ、不登校で学校に行かれない子どもたちなど、社会の中でマイノリティーとなり生きにくい人たちにとっても暮らしやすい社会をつくることでもあります。多文化共生とは、外国人の問題ではなく、外国人を含めてこの社会に暮らすわたしたちがすべてが、皆で取り組んでいかなくてはならないテーマなのです。
本講義では、多文化共生に関する基礎的な理論や多文化共生政策について学んだ後、身近にありながらあまり意識されていない多文化社会としての日本の現状を取り上げ、多文化共生とはどうあるべきかを考えるとともに、多文化共生によって生まれる社会や文化の新たな可能性について考えます。
到達目標/Class Objectives
① 多文化共生という言葉の意味を理解し、多文化共生を自分の身近な問題として捉えられるようになる。
② 多文化社会化が進む日本の地域社会の実情を理解し、具体的な事例をあげて説明することができる。
③ 多文化共生社会の実現に向けた具体的方策を考えることができる。
講義スケジュール
1.多文化主義と多文化共生:グローバル化、移民、多文化主義、多文化共生
2.日本人とは:人種、民族、国籍、ルーツ、ハーフ
3.日本の技能実習制度・特定技能制度:技能実習、特定技能、管理団体
4.日本に暮らす外国人:エスニック・ロード、リトル・インディア、チャイナタウン
5.日本の移民・難民制度:移民、留学生、難民、入国管理事務所
6.オーストラリアの多文化主義 その1:ホワイトネーション、アボリジナル
7.オーストラリアの多文化主義 その2:多文化政策、先住民政策
8.フランスの多文化主義:共和国の理念、世俗主義、イスラーム
9.カナダの多文化主義:言語問題、日系カナダ人部隊
10.ブラジルの日系移民と日本の日系ブラジル人:日系移民、日系人
11.ハワイの日系移民と沖縄:琉球王国、マルチ・エスニック、クロス・エスニック
12.日本の先住民アイヌ その1:アイヌ新法、民族共生象徴空間
13.日本の先住民アイヌ その2:ゴールデンカムイ、遺骨返還問題
14.アイデンティティの暴力:ディアスポラ、難民、華僑、在外インド人
15.まとめ:多文化共生、多文化共生論
教科書
参考書
出願開始
出願終了
承認結果公開日