テーマ

C.文化・芸術を学ぶ

制度種別

単位互換

受講形態(京カレッジ)

科目コード

C218

科目名

ユニバーサルデザイン論

開講大学名

嵯峨美術大学

学内科目コード

学内科目名

ユニバーサルデザイン論

連絡先

事務局 教務グループ TEL.075-864-7867

担当教員

坂田 岳彦

開講期間

2024年4月11日(木)〜2024年8月1日(木)
2時限目10時30分〜11時50分(毎週木曜日)
※2024年5月2日(木)は休み
※2024年8月1日(木)は授業予備日

開講曜日・講時

木・2

単位数

2

開講期

前期・春学期

授業形態

対面授業(オンキャンパス)

遠隔授業として実施する

実施しない

「英語で学ぶ科目」として実施する

実施しない

受講料
(単位互換履修生は不要)

対象年次

授業定員

単位互換定員

10

京カレッジ定員

会場

試験・評価方法

小レポートおよび平常点(80%)、レポート試験(20%)

超過時の選考方法

別途負担費用

その他特記事項

低回生受講推奨科目

講義概要・到達目標

【授業概要】
これからの時代には、年齢・性差・能力・国籍人種の違い・障害の有無を問わず、誰もが不都合なく参加できる社会の構築が求められます。しかし現状では、少数者ゆえに社会参加を妨げられている人々が少なくありません。こうした問題の多くは、ユニバーサルデザインの考え方により取り除くことができると考えられます。ここで大切なのは、「多様性を知ること」「普通という考えを捨てること」「自分にはあたりまえのことをあたりまえと思わないこと」の3点です。この3点を常に考えながら物事を多角的に見つめ直し、誰もが利用しやすい道具や空間、そして社会のあり方を考察します。
【到達目標】
誰もが暮らしやすい社会を実現するために、「物事の多様性を知り、問題を見つけ、それを解決するにはどうすればよいか」という思考力を養うことを目標とする。
【事前学習・事後学習】
身の回りのモノやコトを「使い手として」あるいは「作り手として」さまざまな視点で観察するようにしてください(事前学習40時間)。
事後学習として、毎回配付するレジュメを熟読し、特に興味を持った内容についてさらに調査をしてください(事後学習20時間)。

講義スケジュール

第01回 ユニバーサルデザインとは
UDは普通のことを見直す動き、ユニバーサルとは?、UDに必要なこと、デザインの限界、UDの定義、UDの7原則
第02回 UDの原則1:公平な使用への配慮
平等な使用、差別感の排除、選択肢の提供、不安の排除と安心の確保、幅広い好感
 ※復習:平等と公平の違いに着目しながら、世の中のモノを見るようにしてください。
第03回 UD の原則2:使用における柔軟性の確保
使用法の自由度、利き手の受容、精度への寛容、作業速度の自由度、使用環境への許容度 ※小レポート有
 ※復習:特にモノのデザインにおいて、利き手の受容についてどれだけ考えられているかを考察してください。
第04回 UD の原則3:簡単で明瞭な使用法の追求
複雑さの排除、直感との一致、言語に頼らない理解、簡単な操作への誘導、操作への手掛かりと返答、五感情報への配慮と活用 ※前回の小レポートについての考察
 ※復習:機械を操作する際、その操作性について考察してください。
第05回 UD の原則4:あらゆる感覚による情報への配慮
情報伝達の重複と確保、認知手段の選択と可能性、使用のための情報の整理、把握しやすい使用上の構造、補助手段の許容
 ※復習:特に点字ブロックの敷設について調査をしてください。
第06回 UD の原則5:事故の防止と誤作動への受容
事故を防止する基本構造や構成、危険要素の隔離、事故の予防、警告システムの用意、事故発生時の安全の確保、現状復帰の手だて、あらゆる安全性への配慮
第07回 UD の原則6:身体的負担の軽減
快適な使用体勢、適度な力での制御、無意味な反復動作の排除、身体的負荷量の軽減、感覚器官の保護
第08回 UD の原則7:使いやすい使用空間と条件の確保
認知の確保、使用位置の確保、多様な使い手への対応、補助・介助の余地、占有容積の負担軽減
 ※復習:特に多目的(多機能)トイレについて、利用者に配慮のうえ、調査をしてください。
第09回 さらなるユニバーサルデザイン
耐久性と経済性への配慮、品質と審美性への配慮、保健と健康への配慮
 ※復習:特に地球環境問題について考察してください。
第10回 サインコミュニケーションデザイン:人類共通の伝達デザインを求めて
サインとは、サインデザインの歴史、サインデザインの役割・機能、これからのサイン
 ※復習:施設のサインについて調査をしてください。
第11回 わかりやすい情報伝達
文字について、色覚・視覚・聴覚障害への対応、文章表現について、ダイアグラム
 ※復習:色覚障害の特性を理解したうえでさまざまな色彩の使われ方を考察してください。また、「やさしい日本語・伝わる文章」についても考察してください。
第12回 多民族・多文化社会の実現
違いを知り、違いを認め、互いを尊重できる社会とは?
 ※復習:特にフェアトレードのしくみについて復習してください。また、多民族・多文化社会におけるさまざまな問題についても調査してください。
第13回 福祉デザインの現場
義肢職人の挑戦、バリアフリー映画の試み、難病患者のコミュニティづくり
第14回 芸術にできること
造形作家やデザイナーによる社会活動や被災地での取り組み
第15回 マイノリティとマジョリティ
「多数者のあたりまえ」を問い直す

教科書

毎回、レジュメを配付。

参考書

『ユニバーサルデザインの教科書・第3版』(日経BP社、2015)

出願開始

出願終了

承認結果公開日

2024-04-12 05:00:00