テーマ
制度種別
受講形態(京カレッジ)
科目コード
科目名
平成詩史の中の京都 2-新しい詩人たちの足跡を巡る
開講大学名
学内科目コード
学内科目名
連絡先
京都キャンパス教務チーム
TEL:075-414-8160
FAX:075-414-1150
担当教員
開講期間
2025年05月03日(土)〜2025年12月06日(土)
3〜4講時 12時40分〜16時00分
※12/6のみ、3講時(12時40分~14時10分)
開講曜日・講時
単位数
開講期
授業形態
遠隔授業として実施する
「英語で学ぶ科目」として実施する
受講料
(単位互換履修生は不要)
対象年次
授業定員
単位互換定員
京カレッジ定員
会場
試験・評価方法
超過時の選考方法
別途負担費用
その他特記事項
受講希望書に「好きな詩人」「好きな詩集」等を記入のこと
低回生受講推奨科目
講義概要・到達目標
【講義概要】
新しい観光文化を作るためには、既に語り継がれてきている名所・旧跡をたどるという受け身の態度だけではなく、京都の住人自らが〈新名所〉を発掘するという視点が必要です。そして宝物は文学―詩や小説そのほか―の中にも間違いなく埋もれています。本講座ではようやく全貌を現わし始めた〈平成詩史〉中に京都観光文化資源の可能性を探します。神社仏閣、名所・旧跡ももちろん素敵な観光資源ですが、自分たち自身で見つけ出した文化資源は一味違う魅力を以て迫ってくるでしょう。またそういう活動を楽しむ雰囲気そのものが市民に広がってゆけば、やがて京都で新しい表現のうねりが生まれてきます。本講座での試みは細やかな一歩に他なりません。観光文化を成長させるために、積極的に街に出てそれぞれの眼で街と書とを比べ読みます。受講生自身が詩を楽しむことを全力でバックアップします。
講義スケジュール
第01回 05月03日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「全体ガイダンス」
本講座の狙いの紹介。観光と文化に関する基本概念整理。ある観光地がどのような歴史を持つか、どのように表現されてきたか。また観光地に住む人々にとって、文化資源をどのように自覚し、対峙するかという問題。平成詩史の概略、テキストの使い方などについて説明する。
「平成詩史と平成詩人」
平成詩の特徴が、喋り言葉で書かれた詩が中心であることなど。25年度講座で主眼を置く小川てつオ、細見和之、choriの3人の概略を紹介し、それ以外のさまざまな詩人の詩も朗読等を通して紹介。詩という文学ジャンルに関する基本概念を受講生間で共有する。
第02回 06月07日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「京都大学近辺に関る作品講読」
事前に指示したテキストの小川てつオに関連する部分を分かり易く解説。また京都大学近辺散策への基本ルートを紹介する。インターネットや書籍で、当該地域に関する基礎情報を持ち寄る。簡単なプレゼンを何人かが行い「前了解事項」を濃密なものにする。
「小川てつオと京都大学」
作品「俺はこんな狭いところに閉じ込められてしまった、誰か助けてくれ」のユーモアと下敷き作品について考察。作品内だけで完結する世界を十分に理解し、実地探訪に向かう地ならしを行う。また、次回講座までに実際に探訪する場所の最終確認を行う。
第03回 07月05日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「京都大学近辺を巡る作品批評」
実際に講座日までに探訪した上で、作品感想を公表し合う。相互に意見を交換し、実地探訪がどのように作品理解に有効かを確認し合う。訪問の時点で発見したこと、それを作品理解にどのように反映させ得たかを自覚し、一層の読み深めを図る。
「京都大学文学部学生控室」
通称ブンピカで朗読され、一挙に若い世代に広がった伝説の作品を起点として詩における場所、ユーモア、批評性等について各段階での読み深まりを確認する。観光資源としての京都大学界隈の可能性に関する意見交換。さらには同時代作品と比較し、小川を相対化する。
第04回 08月09日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「南禅寺を巡る作品講読」
細見和之「言葉の岸」を講読する。事前に指示したテキスト該当部分の解説。京都植物園界隈への基本ルート紹介。インターネットや書籍で、当該地域に関する基礎情報を持ち寄る。簡単なプレゼンを何人かが行い「前了解事項」をより濃密なものにする。
「細見和之と南禅寺」
作品「言葉の岸」の知的世界を味わう。作品内だけで完結する世界を十分に理解し、実地探訪に向かう地ならしを行う。また同時代の多くの作品を読むことで、細見和之の平成詩史的位置づけを確認する。次回講座までに実際に探訪する場所をプリント等で最終確認。
第05回 09月06日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「南禅寺の出てくる作品批評」
実際に講座日までに探訪した上で、作品感想を公表し合う。相互に意見を交換し、実地探訪がどのように作品理解に有効かを確認し合う。訪問の時点で発見したこと、それを作品理解にどのように反映させ得たかを自覚し、一層の読み深めを図る。
「南禅寺探訪作品」
南禅寺を起点として、韓国、アメリカへと広がる「言葉の岸」の世界を事前合評、現地探訪、事後合評の各段階での読み深まりを確認。観光資源としての南禅寺の意義に関する意見交換。さらに細見和之以外の作品の朗読を体験し、細見作品を相対化する。
第06回 10月04日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「木屋町を巡る作品講読」
chori「あたたかく抱く」を講読する。事前に指示したテキスト該当部分の解説。木屋町散策の基本ルート紹介。インターネットや書籍で、当該地域に関する基礎情報を持ち寄る。簡単なプレゼンを何人かが行い「前了解事項」をより濃密なものにする。
「choriと木屋町」
作品「あたたかく抱く」の喪失感を味わう。作品内だけで完結する世界を十分に理解し、実地探訪に向かう地ならしを行う。また同時代の多くの作品を読むことで、choriの平成詩史的位置づけを確認する。次回講座までに実際に探訪する場所をプリント等で最終確認。
第07回 11月01日(土)3.4講時 12:40~14:10・14:30~16:00
「木屋町の出てくる作品批評」
実際に講座日までに探訪した上で、作品感想を公表し合う。相互に意見を交換し、実地探訪がどのように作品理解に有効かを確認し合う。訪問の時点で発見したこと、それを作品理解にどのように反映させ得たかを自覚し、一層の読み深めを図る。
「木屋町探訪作品」
〈木屋町〉を巡る作品の各段階での読み深まりを確認。観光資源としての木屋町の価値は周知の通りだが、そこにさらに新しい文化的意味合いを加えること、などについての討議。其の他、作品朗読等を通して、chori作品を相対化し、その魅力を改めて味わう。
第08回 12月06日(土)3講時 12:40~14:10
「平成詩史と京都に関するまとめと展望」
昨年度、本年度をとおして探訪した各場所について再考し、まとめの発表を行う。場合によっては受講生のプレゼンを行うこととする。一見平成詩史と関わりが薄く感じられた京都の文学状況が色濃く本流に関わっていることを確認して2年間を閉じる。
教科書
テキスト代2,800円持参ください
『詩論』草原詩社
2回目授業時お手渡予定です。
参考書
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出願終了
承認結果公開日