テーマ

I.国際関係を学ぶ

制度種別

単位互換

受講形態(京カレッジ)

科目コード

I307

科目名

国際福祉論

開講大学名

佛教大学

学内科目コード

学内科目名

国際福祉論

連絡先

学生支援課
TEL 075-491-2141(代)

担当教員

森脇 祐一(非常勤講師)

開講期間

2024年09月20日(金)~2025年01月30日(木)
2講時 10時40分~12時10分(毎週金曜日)
最終週は定期試験週

開講曜日・講時

金・2

単位数

2

開講期

後期・秋学期

授業形態

対面授業(オンキャンパス)

遠隔授業として実施する

実施しない

「英語で学ぶ科目」として実施する

実施しない

受講料
(単位互換履修生は不要)

対象年次

2年次以上

授業定員

単位互換定員

10

京カレッジ定員

会場

紫野キャンパス

試験・評価方法

■ 成績評価の基準
・定期試験(課題)40%
到達目標③と④の内容に関する到達度を図り、評価します。 
・授業内課題 60%
毎回の授業で課す宿題:2x15回=30
7回目の授業終了後に課すレポート:30
到達目標②の内容に関する到達度を図り、評価します。

超過時の選考方法

書類選考

別途負担費用

その他特記事項

低回生受講推奨科目

講義概要・到達目標

■ 授業のテーマ
発展途上国の貧困と国際協力NGOの活動
ーフィリピンを事例にしてー
■ 授業の概要
日本における社会福祉の動向をふまえ、海外諸国の生活実態、社会福祉の制度・実践について多角的に学び、国際的な社会福祉のあり方を広く理解する。
■ 授業の目的・ねらい
発展途上国の貧困、および貧困削減に取り組む国際協力NGOの活動について学習する。
講師は京都市伏見区に事務所がある「認定NPO法人アクセス−共生社会をめざす地球市民の会」で常務理事を務めている。アクセスは1990年からフィリピンで貧困削減に取り組んできており、講義ではフィリピンの貧困の現状、貧困が再生産される原因、アクセスの活動のめざすものと実際、支援を行う上で考えるべきこと、NGO/ NPO活動の意義と限界について考える。認定NPO法人アクセスについては、次のURLを参照のこと。https://access-jp.org/
貧困の原因については、近代史・経済・政治の基礎的な知識がないと難しいかもしれない。なるべく簡略化し説明するようにはしているが、これらの領域の学習が足りていない人は自己学習が不可欠。
授業の多くはワークショップ(グループディスカッション)形式で行われる。受講者が参加し、自ら考え、意見交換することを通じて、問題の所在を把握してもらうことをめざす。
■ 到達目標
①貧しい人たちの抱える問題を捉えるための諸概念を理解し、具体的な状況を自分で整理し捉えることができる
②貧困の再生産の原因を、歴史的・社会経済構造的要因(マクロ要因)から説明できる
③貧しい人々と支援する人々の間にはらまれる問題を理解し、両者のあるべき関係を考えるためのいくつかの視点を説明できる
④企業や国家と異なる意義と限界を持つNGO/ NPOの独自の役割を説明できる
■ 授業時間外の学修(予習・復習等)についての具体的な指示
・毎授業終了後宿題を課す。主要には、各回の授業を振り返り、グーグルクラスルーム上で授業の感想・質問を記してもらうことになるが、グループワークを実施する場合には加えて各グループでの議論のまとめをしてもらうこともある(毎回2時間)。
・第7回の授業が終了した後、フィリピンの貧困の原因についてレポートの提出を課す(30時間)。
■ 受講にあたっての留意事項
・15回の授業の内8回の授業でワークショップを実施する。グループディスカッションを行う予定であるので、積極的に参加してほしい。

講義スケジュール

■ 毎回の授業のテーマ・内容
第1回
・自己紹介・団体紹介
・授業の目的・目標・構成および成績評価について
・授業参加の心得
・ワークショップ:貧困という言葉からイメージするもの
第2回
・フィリピン概要
・途上国の都市貧困の実際(1):都市スラムドキュメンタリービデオの視聴
・ワークショップ:感想共有と質問
第3回
・途上国の貧困の実際(2):
・ワークショップ:都市貧困問題の整理
第4回
・ワークショップ:フィリピンの貧困の原因は何か
・フィリピンの貧困の原因について(1):ミクロの視点とマクロの視点、国内産業連関の非形成
第5回
・フィリピンの貧困の原因について(2):農村の貧困、大土地所有制・プランテーションの形成と植民地支配
第6回
・フィリピンの貧困の原因について(3):戦後の政治的独立と経済発展の試み
第7回
・フィリピンの貧困の原因について(3):戦後の政治的独立と経済発展の試み その2
第8回
・バナナプランテーションを通じて日本とフィリピンの関係を考える(1)
・ビデオの視聴
・ワークショップ:感想共有と質問
第9回
・バナナプランテーションを通じて日本とフィリピンの関係を考える(2)
・ワークショップ:バナナプランテーションで働く生産者・労働者の置かれている状況の改善のために、何ができるか?
第10回
・バナナと電気自動車を通じて日本とフィリピンの関係を考える(3)
・企業の社会的責任と消費者
第11回
・NGOの支援について(1):ワークショップ「物乞いされたらどうするか」
第12回
・NGOの支援について(2):ワークショップ「支援の順位付け」
・貧困問題解決の主体と「支援」としてのエンパワメント
第13回
・NGOの支援について(3):貧困問題解決のもう一人の主体
第14回
・貧困問題解決へのアプローチ:市場、国家による再分配、相互扶助
・地域住民によるコモンの生産・管理・運営
・NGO/NPOの役割
第15回
・私の原点
・NGO活動の苦労と喜び
・私の夢

教科書

購入すべきテキストはない。
講師による下記ブログを参照のこと。ブログは15ページに分載されている。
下記URLはその最初のページとなる。
http://kokkyowokoete.hatenablog.com/entry/2017/06/03/183106

参考書

現在でも入手しやすい入門書的な文献を挙げた。

受講に際して推奨するのが、次の3冊。
・『バナナと日本人』。少し古いが、バナナを通して日本とフィリピンの関係を捉えた古典的名著。
・『甘いバナナの苦い現実』。『バナナと日本人』の続編とも言うべき著作。
・『コモンの「自治」論』。到達目標④に関連し、「コモン」「ミュニシパリズム」という考え方に触れることができる。

その他の本も、ぜひ手に取ってみてほしい。
・『フィリイピンー急成長する若き「大国」』はフィリピン政治経済の2010年代の動向を知ることができる。
・『物語 フィリピンの歴史-「盗まれた楽園」と抵抗の500年』は、16世紀以降の植民地支配とそれに抵抗して闘うフィリピン民衆の姿を描く。 

出願開始

出願終了

承認結果公開日

2024-04-12 05:00:00