テーマ

C.文化・芸術を学ぶ

制度種別

単位互換/京カレッジ

受講形態(京カレッジ)

科目等履修生

科目コード

C203

科目名

地域研究(ヨーロッパ)

開講大学名

平安女学院大学

学内科目コード

231125a

学内科目名

地域研究(ヨーロッパ)

連絡先

京都キャンパス教務チーム
TEL:075-414-8160
FAX:075-414-1150

担当教員

高橋 義人

開講期間

2025年04月14日(月)~2025年07月28日(月)
3講時 13時10分~14時40分(毎週月曜日)
※2025年07月21日(月・祝)講義あり

開講曜日・講時

月・3

単位数

2

開講期

前期・春学期

授業形態

対面授業(オンキャンパス)

遠隔授業として実施する

実施しない

「英語で学ぶ科目」として実施する

実施しない

受講料
(単位互換履修生は不要)

40,000円 (登録料10,000円別途必要)

対象年次

2年次以上

授業定員

70

単位互換定員

15

京カレッジ定員

10

会場

京都キャンパス

試験・評価方法

平常点は授業参加度30%
期末レポート試験70% 合計100%
本やネットを丸写ししたレポートは認めない。

超過時の選考方法

書類選考

別途負担費用

その他特記事項

女子のみ受講可

低回生受講推奨科目

講義概要・到達目標

【講義概要】
地域研究とは、地域の特徴とそこで暮らす人びとの生活や文化についての理解を深め、現地社会で生じている様々な現象や課題を考察しながら、地域や国の全体像を論じる学問である。ヨーロッパはローマ帝国、キリスト教、ゲルマン民族の3つが混合して生まれた。古代ローマ帝国の中心をなす地中海地方では早くから森の木々が伐採され、石の文化が栄えた。他方、ゲルマン民族が住んでいた地方は森に覆われ、木の文化が栄えた。石造りのゴシック教会はじつは森のイメージによってつくられている。本講義では、南ヨーロッパと北ヨーロッパのこうした対照的な性格を、街道、民家、教会、都市等に即して論じる。
今年度はイギリス史について論じる。
 今日われわれはいわゆる「近代」に生きている。近代とは個人主義の時代、民主主義の時代、産業革命の時代、資本主義の時代、貧富の格差の時代、人種差別の時代、環境破壊の時代である。こうした「近代」を生み出したのは先進諸国であり、その先頭に立っていたのがイギリス(UK)である。イギリス史をたどることは、近代ヨーロッパの歴史をたどることでもある。イギリスは昔から領地争いの戦いが後を絶たず、それらはシェイクスピアらの文学者の戯曲や歴史ドラマの恰好の題材となった。この授業ではそれらの映像の一部も紹介しつつ、イギリス史を通して近代ヨーロッパ形成の過程を探る。
【到達目標】
イギリス史をたどることは、近代ヨーロッパの歴史をたどることである。イギリスの歴史を考察することによって、「近代」がいかに形成されていったのかを理解すること。

講義スケジュール

第01回 ストーンヘンジ
今日、イギリスに住んでいるのは、アングロ・サクソン系のゲルマン人である。その前にはケルト人がここに住んでいた。ではストーンヘンジには誰が住んでいたのか。ストーンヘンジという太古の遺跡を考察しながら、映像作品を参照しつつ、近代社会で失われてしまったものを探る。

第02回 古代ローマ、ヴァイキング、ロンドン塔、マグナ・カルタ
イングランドとスコットランドの境界線近くにあるハドリアヌスの長城(古代ローマ時代の遺跡)、ロンドン北方のヴァイキングの遺跡を見ながら、ノルマン朝イングランドを考察する。 

第03回 ヘンリー8世と英国国教会
 離婚問題に端を発したカトリックとの決別がその後の英国の歴史をいかに作り上げていったか、映像作品を参照しつつ考察する。

第04回 二人の女王。エリザベスとメアリー・スチュアート
 従姉妹でありながら、メアリー・スチュアートとエリザベス1世はなぜ王位継承権をめぐって争わなければならなかったのか、映像作品を参照しつつ考察する。

第05回 エリザベスI世とアルマダの海戦
 英国はスペインとなぜ戦争になったのか。無敵艦隊と言われたスペインを英国はなぜ打ち破ることができたのか、映像作品を参照しつつ考察する。

第06回 エリザベスI世とシェイクスピア
 英国の演劇はエリザベス朝に花咲く。英国の諸国王にまつわる歴史劇がいかにシェイクスピアの演劇の格好の題材となったか、映像作品を参照しつつ考察する。

第07回 ピューリタン革命と名誉革命 
 ピューリタン革命の悲惨を繰り返さないため、また国王の無謀を許さないために遂行された名誉革命によって、英国独特の寛容の精神とジェントルマンシップが生れた。その過程を考察する。

第08回 フレンチ・インディアン戦争、アメリカ独立革命、フランス革命
 18世紀初頭、フランスの人口は100万、英国の人口は90万だった。英国はなぜ大国フランスに勝てたのか。そしてその後、なぜアメリカ独立革命、フランス革命がつづけて起きたのか、考察する。
 
第09回 啓蒙主義と囲い込み
 18世紀、大国になった英国は啓蒙主義によってさらに声名を高めることになった。さらには囲い込みによって土地を追われ、根なし草となった農民の一部が都会に流入し、工業人口を支えるようになった過程を考察する。

第10回 グランド・ツアーとトーマス・クック
 18世紀、英国貴族の子弟はローマにグランド・ツアーに出かけた。19世紀、鉄道の発達とともに、トーマス・クックは近代的な団体ツアーを始めた。その背景にはいかなる経済的・社会的事情があったか、考察する。

第11回 産業革命と環境汚染
 18世紀末、産業革命は英国で起きた。産業革命とともにいかに労働状況が苛酷になったか、環境汚染によっていかに悪臭とスモッグがロンドンの町を覆ったか、考察する。 

第12回 ヴィクトリア女王とロンドン万博。パクス・ブリタニカ
 19世紀、ヴィクトリア女王の時代、英国はかつてない繁栄を謳歌した。その象徴が1851年に開催されたロンドン万博である。映像作品を参照しつつパクス・ブリタニカの時代を考察する。

第13回 第一次世界大戦
 18~19世紀、ヨーロッパ各地で市民革命が起き、次々と国民国家が誕生し、ナショナリズムの下、諸国家がたがいに鎬を削り対立するようになった。映像作品を参照しつつ一兵士の苦悩を考察する。
 
第14回 第二次世界大戦とチャーチル
 第一次世界大戦と第二次世界大戦は、ひとつの連続体として捉えられる。ヨーロッパ各国がナチス・ドイツの軍門に下るなか、チャーチルがいかに立ち上がったか、映像作品を参照しつつ考察する。

第15回 EU加盟とBREXIT 
 第二次大戦で戦力を使い果たした英国は、戦後、急速に衰退する。そこで英国はEUに加盟したが、近年EUから離脱した。映像作品を参照しつつ英国とEUの関係を考察する。

教科書

なし

参考書

【参考図書】
イギリス史10講 近藤和彦 岩波新書
物語 イギリスの歴史(上)君塚直隆 中公新書
物語 イギリスの歴史(下)君塚直隆 中公新書

出願開始

出願終了

承認結果公開日

2025-04-11 05:00:00