テーマ
制度種別
受講形態(京カレッジ)
科目コード
科目名
開講大学名
学内科目コード
学内科目名
連絡先
商学部・商学研究科事務室
TEL075-251-3660 FAX075-251-3068
担当教員
開講期間
第1週DO Week2024年4月4日(木)〜2024年4月10日(水)オンデマンド(動画視聴)/授業期間終了後:オンデマンド(動画視聴)/2024年4月17日(水)~2024年7月17日(水)
1講時 9時00分~10時30分(毎週水曜日)
※休講2024年5月1日(水)
開講曜日・講時
単位数
開講期
授業形態
遠隔授業として実施する
「英語で学ぶ科目」として実施する
受講料
(単位互換履修生は不要)
対象年次
授業定員
単位互換定員
京カレッジ定員
会場
試験・評価方法
<成績評価基準>
講義で各回ごとに課される小レポート課題 50%
講義の各回の内容の理解度を問う
期末試験(講義内容の全体的理解度) 50%
講義内容の全体的理解度を問う
評価は①講義で各回ごとに課される小レポート課題と②期末試験の両方によりおこなう。特に,各回ごとの講義の的確な理解
が,合格のための最低限のラインとなる。
なお,講義内では個別の会計基準や会計処理についての解説は行わないが,これらの知識を大前提とした上で講義を進める。
よって,これらの知識が不足していると思われるものは,各自独学でそれを習得する必要があるし,また他の会計科目との併
行履修などを強く推奨する。タフな講義ではあるが,きちんと頑張る学生が適切に報われるような評価を心がける。
超過時の選考方法
別途負担費用
その他特記事項
低回生受講推奨科目
講義概要・到達目標
<概要>
本講義では,会計制度とは何かという点について,「人間のこころ(人間心理)」や「人間の意思決定・行動」に注目した上で,行動経済学やゲーム理論,情報の経済学,心理学,実験経済学といった新しい手法を用いて分析することを目的とする。
近年,大規模な会計不正事件や金融危機などを背景に,会計制度のあり方が大きく問われているが,そこでは,単なる会計処理の中身だけではなく,それを用いる人間心理や,そのような人間心理を踏まえた制度の構造そのもののあり方が,大きく問われている。つまり,そこでは,「人間のこころ」を前提とした制度設計が必要となるといえる。
そこで本講義では,この「人間のこころ」および「制度」をキーワードに,会計制度設計のあり方ないし会計研究のあり方を考えることにしたい。
以上のような問題意識から講義を行うため, 本講義では,個別の会計基準の細かな「解説」は基本的には行わない。つまり,それらの(簿記や会計に関する)基本的知識を有していることを前提としたうえで,会計の基本構造の背後にある理論や,そのような構造をめぐる人間心理に焦点を当てた講義をおこなう。
よって,受講予定者は,この点を踏まえて(特に「難易度は高く,かつハードな講義であること」を踏まえて),履修するか否かの意思決定をお願いしたい(特に,簿記・会計の基礎知識がないままでは,講義理解ひいては単位取得は難しいので,講義履修を控えたほうが良い。他の科目の受講もしくは独学でそのような知識を平行して習得する意欲のあるもののみ,履修されたい)。また,本講義では,ゲーム理論や実験経済学の手法を用いるが,これらの新しい手法に不慣れな受講予定者は,合わせてミクロ経済学や心理学等の関連科目を受講することを強く推奨する。以上のことから,本講義の難易度は高く,かつ履修者にそれなりの負荷を要求するものである。
<到達目標>
会計制度が,絶対的かつ規範的なものではなく,様々なプレイヤーの意思決定ないしそれらの相互作用からうまれるものであることを理解することが出来るようになることが,本講義の到達目標である。
講義スケジュール
<授業計画>
(実施回)(内容) (授業時間外の学習)
1 オンデマンド(動画視聴)
イントロダクション
テキスト序・1章,参考文献第1 章の予習・復習(3 時間程度)
2 方法論的基礎:ゲーム理論と実験
テキスト序章・第1-2 章,参考文献第2 章の予習・復習(3 時間程度)
3 企業会計の意義と全体像
講義資料・参考文献第1 章の予習・復習(3 時間程度)
4 企業会計の比較制度分析 part 1:IFRS への収斂は必然ではない
テキスト1 章・参考文献第8 章の予習・復習(3 時間程度)
5 企業会計の比較制度分析 part 2:高品質な基準への収斂も必然ではない
テキスト2 章・参考文献第8 章の予習・復習(3 時間程度)
6 企業会計の比較制度分析 part 3:メタルール,原則主義と細則主義の行く末
テキスト3 章・参考文献第8 章の予習・復習(3 時間程度)
7 情報の非対称性と情報開示:アドバースセレクション問題解決のための会計
テキスト4 章・参考文献第5-6 章の予習・復習(3 時間程度)
8 講義前半のフィードバックと新たな展開に向けて
講義資料・テキスト1-4 章の予習・復習(3 時間程度)
9 情報開示の仕組みは信頼に影響を与えるか:実験による検証
テキスト4 章・参考文献第5-6 章の予習・復習(3 時間程度)
10 開示×信頼研究の広がり
テキスト4 章・参考文献第5-6 章の予習・復習(3 時間程度)
11 ガバナンスの実験:規制強化で監査リスクは減少するか?
テキスト6 章・参考文献第10 章の予習・復習(3 時間程度)
12 会基準設定主体の比較制度分析
テキスト8 章の予習・復習(3 時間程度)
13 会計教育の比較制度分析
テキスト7 章の予習・復習(3 時間程度)
14 期末評価
講義資料の予習・復習(10 時間程度)
15 オンデマンド(動画視聴)
総括
講義資料・テキスト全体の復習(10 時間程度)
受講者との相談の上,上記講義の内容・順番等を一部変更する可能性もある。講義の予習復習に当たっては,講義内で追加の参考文献を提示する可能性もある。
教科書
田口聡志『実験制度会計論:未来の会計をデザインする』(中央経済社,2015 年),経済社会における人間行動の観点から会計の基本的な考え方を学ぶ。
参考書
田口聡志『教養の会計学-ゲーム理論と実験でデザインする-』(ミネルヴァ書房,2020 年),会計制度をゲーム理論と実験経済学により分析し,新しい会計の教養とはなにかを探る。
上枝正幸『経済学で考える制度会計』(中央経済社,2022)
田口聡志監訳・ボナー著『心理会計学』(中央経済社,2012),人間心理から会計を考える世界的に有名なテキスト
スコット・オブライエン(太田・椎葉・西谷訳)『新版 財務会計の理論と実証』新板(中央経済社,2022),財務会計を経済学的に考えるテキスト,難易度は高いがエキサイティングな内容。
伊藤秀史・小林創・宮原泰之『組織の経済学』(有斐閣,2019),ゲーム理論を用いた組織分析の良書
講義内で追加の参考文献を提示予定
出願開始
出願終了
承認結果公開日