テーマ

F.生活・健康・スポーツを学ぶ

制度種別

単位互換/京カレッジ

受講形態(京カレッジ)

科目等履修生・聴講生

科目コード

F205

科目名

臨床薬学概論

開講大学名

同志社女子大学

学内科目コード

720300

学内科目名

臨床薬学概論

連絡先

◆本学京田辺キャンパス開講
教務課
TEL : 0774-65-8413
FAX : 0774-65-8418

担当教員

芝田 信人(薬学部教授)
西村 亜佐子(薬学部特別任用助教)
山本 康友(薬学部准教授)
和田 戈虹(薬学部教授)
尾﨑 惠一(薬学部教授)

開講期間

2025年04月15日(火)~2025年07月29日(火)
2講時 11時00分~12時30分(毎週火曜日)
※開講 2025/04/29(火・祝)
※休講 2025/05/06(火・祝)

開講曜日・講時

火・2

単位数

1.5

開講期

前期・春学期

授業形態

対面授業(オンキャンパス)

遠隔授業として実施する

実施しない

「英語で学ぶ科目」として実施する

実施しない

受講料
(単位互換履修生は不要)

科39,000円(登録料24,000円・受講料15,000円)、聴8,000円

対象年次

1年次以上

授業定員

130

単位互換定員

10

京カレッジ定員

5

会場

京田辺キャンパス

試験・評価方法

評価方法・評価基準:
期末テスト 60%
期末テストは100点満点のテストを行う。このうち、60%を量的評価点に充当する。

レポート+小テスト 30%
課題に対するレポート点および小テストの合計点のうち30%を量的評価点として充当する。

平常点 10%
各種レポートの提出状況や小テストの実施状況より、10%の質的評価点に充当する。

合計 100%

超過時の選考方法

書類選考

別途負担費用

なし

その他特記事項

教室情報については、4月上旬にご登録いただいたメールにてご案内します。

低回生受講推奨科目

講義概要・到達目標

授業テーマ:
医療人としての薬剤師の役割・在り方を知り、理想の薬剤師像を構築する。

授業の概要:
1)薬学の専門家として必要な基本姿勢を身に着けるために、医療社会における薬学の役割、薬剤師の使命を知り、どのように薬学が発展してきたかを理解する。
2)生命の尊さを認識し、人の誕生から死ぬまでの間に起こりうる様々な問題を通して医療における倫理の重要性を学ぶ。
3)常に社会に目を向け、生涯にわたって医療を通して社会に貢献できるようになるために必要なコミュニケーション能力や心構えを身に着ける。
4)医療の担い手の一員である薬学専門家として、患者、同僚、地域社会との信頼関係を確立できるようになるために、相手の心理、立場、環境を理解するための基本的知識、技能、態度を学ぶ。
5)将来の薬剤師像をイメージし、自信のキャリアデザインを考える。
6)薬学研究者としての研究倫理について触れ、臨床薬剤師に必要な研究マインドを身に付ける。

他領域・項目とのつながり
「C 基礎薬学」、「D 医療薬学」、「E 衛星薬学」、「F 薬学臨床」、「G 薬学研究」

到達目標:
B-1-1
1)生命・医療に係る倫理観を身に付け、医療人としての感性を養い、様々な倫理的問題や倫理的状況において主体的に判断し、プロフェッショナルとして行動する。
2)医療の担い手として、常に省察し、自らを高める努力を惜しまず、利他的に公共の利益に資する行動をする。
3)医療の担い手として、必要な知識・技能の修得に努め、自身の職業観を養い、生涯にわたり学び続ける価値観を形成する。
4)薬剤師の使命に後進の育成が含まれることを認識し、ロールモデルとなるよう努める。

B-1-2
1)患者・患者家族の心理について理解を深め、患者のナラティブや主体的な意思決定を尊重し、支援する。
2)医療者と患者・患者家族の関係性が治療や健康行動に及ぼす影響について理解し、患者・患者家族の価値観やレディネス(心の準備状態)に合わせて対応する。
3)患者・患者家族の多様性、個別性について理解し、患者固有のナラティブに基づく医療(NBM)と科学的根拠に基づく医療(EBM)を総合的に活用する重要性を説明する。
4)ライフサイクル特有の健康課題について理解し、患者の人生の伴走者として患者の行動変容を継続的に支援する。

B-1-3
1)薬剤師の社会的使命、法的責任、遵守すべき行動規範を理解し、患者・生活者の健康な生活を確保するという薬剤師の任務と責任を自覚する。

その他
1)日常での自身のコミュニケーション振り返り、チーム医療に必要なコミュニケーションの取り方を身に付ける。
2)生涯にわたって自ら学ぶことの必要性・重要性を理解し、修得した知識・技能・態度を確実に次世代へ継承する意欲と行動力を身に付ける。
3)薬剤師としてのキャリアデザインを考える。

関連するディプロマ・ポリシー:
・ 他者を思いやる心を持ち,患者・生活者を中心に行動することができる。
・ 同志社女子大学の建学の精神や教育理念を理解し,自らの行動を常に省察して自己研鑽に励む意欲を有している。
・ 薬剤師の責務を自覚し,強い責任感と倫理観を持って,患者や地域住民に医療を提供することができる。
・ 他者を理解して自己を実現するための相互理解力を持ち,患者・生活者・医療者と良好な人間関係を構築することができる。

授業方法:
各項目はパワーポイント、教科書、板書、配布する講義テキストで要点を解説する。講義内容に関連する小テストを数回行う。また、授業内容に関連する課題について数回のレポート提出を課す。

講義スケジュール

各回の授業内容:
1. 薬学教育の概要と学習の在り方(イントロダクション)
1)生徒から学生へ
2)学修の心構え(単位の規定、学生として、社会人としての倫理)
3)薬剤師に求められる基本的な資質
4)医療人として求められる基本的な資質
5)薬学教育モデル・コア・カリキュラム
6)研究の心構え(研究倫理)
担当: 芝田信人(1回目)

2. 薬剤師の歴史と使命
1)薬学の歴史と未来(薬剤師の誕生・成長・現在・未来)
2)医療人としての心構え
3)薬剤師が遵守すべき行動規範
4)医療行為に伴う倫理的課題
5)プロフェッショナリズムの概念
6)医薬部分業
7)社会保障制度の維持に薬剤師が果たす役割
担当: 芝田信人(2回目)

3. 薬剤師に求められる倫理観
1)生命倫理
2)医療倫理
3)患者の権利
4)研究倫理
担当: 芝田信人(3回目)

4. 信頼関係の構築
1)患者の心理を理解する
2)インフォームド・コンセント、情報共有、共同意思決定
3)守秘義務、個人情報の保護、情報開示、説明責任 
4)医療者‐患者関係が治療に及ぼす影響
担当: 芝田信人(4回目) 

5. ヘルスコミュニケーションの基礎とその重要性
1)ヘルスコミュニケーションの重要性と特徴を知る
2)普段のコミュニケーションを振り返り、医療現場でのコミュニケーションの難しさを実感する
3)伝える側と伝えられる側の情報の受け取り方の違いを体験する
担当: 西村亜佐子(5回目)

6.医療情報の伝え方と行動経済学
1)人が取りやすい思考のクセ(行動経済学)を理解し、医療現場で起こるミスコミュニケーションを想像する
2)医療情報を扱う難しさ知り、その伝え方を考える
担当: 西村亜佐子(6回目)

7.患者の心の扉を開くコミュニケーション
1)患者・生活者に悪い知らせを伝える際のコミュニケーション(SPIKESモデル等)の実践患
2)やさしい日本語
担当: 西村亜佐子(7回目)

8.薬剤師としてのキャリアデザインを考える
1)キャリアを考えるプロセスの中で、自分自身の価値観を振り返る機会にする
2)薬剤師としての多様な働き方について知る
担当: 西村亜佐子(8回目)

9. 女性の健康に関する基礎知識
1)女性の身体の特徴、年齢に応じた変化、ケアの必要性を理解した上で、キャリアプランを改めて考える
2)“Sexual Reproductive Health and Right”の考えを学び、女性としてこれからの生き方を考える
担当: 西村亜佐子(9回目)

10. 薬が作用する仕組みと医薬品開発 
1)くすり、痛み、病気から薬学っていうものを考える
2)医薬品の設計、研究開発、臨床試験、承認申請まで
担当: 芝田信人(10回目)

11. 薬学の展望(1) 有機化学
1)医薬品の構造と合成
2)生化学との連携
3)薬理学との統合
担当: 山本康友(11回目)

12. 薬学への展望(2) 生化学(分子生物学)
1)薬物の薬理的作用機序
2)病気の治療とプラセボ臨床試験
3)代謝、生合成と遺伝子欠損
担当: 和田戈虹(12回目)

13. 薬学への展望(3) 創薬モダリティ
1)モダリティとは
2)低分子・抗体・核酸医薬品
3)細胞・遺伝子治療~再生医療
4)腸内フローラ創薬
担当: 尾﨑恵一 (13回目)

14. 災害・感染症パンデミックと薬剤師
1)新型コロナウイルスパンデミックの経緯とワクチン開発
2)災害時における薬剤師の活動
担当: 芝田信人(14回目)

15. まとめ
1~14回までのすべての範囲についての知識力を確認する

教科書

スタンダード薬学シリーズII1 薬学総論、日本薬学会編(東京化学同人)

参考書

特になし。

出願開始

出願終了

承認結果公開日

2025-04-11 05:00:00